御礼

第5回がん征圧ポスターデザインコンテストにご応募いただき、誠にありがとうございました。応募された作品は多様性に富んだデザインで、審査会は大変盛り上がりました。応募総数65作品の中から厳正な審査の結果、最優秀賞1点、優秀賞3点、入選12点が決定しました。

開催目的

日本対がん協会は、がん征圧月間の9月に全国の自治体でがん検診の受診を呼びかけるポスターのデザインを募集しました。
いま、日本人の2人に1人が生涯に一度はがんを患い、3人に1人ががんで亡くなっています。誰しも、がんとかかわりのない暮らしを送ることが難しい時代です。しかし早期に見つけて適切な治療を受けると、治るケースも少なくありません。そのカギは検診です。
国の勧める検診は胃がん・肺がん・大腸がん・乳がん・子宮頸がんの5つです。しかしその受診率は30~40%と低く、国の目標50%(胃・肺・大腸は当面40%)にほど遠いのが実情です。
日本対がん協会は昭和35年(1960年)から9月を「がん征圧月間」と提唱し、全国で検診の受診を呼びかけてきました。一人ひとり、みんな誰かを大切に思い、誰かに大切に思われています。あなたのデザインを通して伝えるメッセージが、そんな大切な人の命を守ります。

審査会の様子

審査員(敬称略・50音順)

秋山耿太郎(公益財団法人日本対がん協会理事長)
大谷剛志(厚生労働省健康局がん・疾病対策課 課長補佐)
岸田徹(NPO法人がんノート代表理事)
中川恵一(東京大学医学部附属病院放射線科准教授/放射線治療部門長)
廣村正彰(グラフィックデザイナー)
本田亮(クリエイティブディレクター)
本橋美枝(公益財団法人日本対がん協会 広報グループマネジャー)

最優秀賞:「この人は嘘をついています」

勝森彩香さん
沖縄県立芸術大学

作品説明

がんは自分が気づかないうちに進行している。これを伝えるために、がん検診に行かないガンコな人が言いそうなセリフを考えました。イラストとセリフのラフなタッチと注意書きの緊張感で、2つのギャップを待たせて見ている人に興味を持ってもらおうと思い、デザインしました。

本田亮先生からの講評

がん検診に行かない人の気持ちを肩から力を抜いて表現し、キャッチで「嘘」という強い言葉を使って真っ向否定する構成が見事。がん検診を推奨する専門家も思わず納得した作品。きわめてシンプルな作りだが、イラストの味わい、アイコンの使い方など、デザインの基礎力があるのに敢えてそぎ落としていると感じた。

贈賞

最優秀賞作品は、9月のがん征圧月間をアピールするためのポスターとして活用します。ポスターは5万部ほど制作し、全国の自治体、保健所、病院などで掲出されます。副賞として賞金10万円を贈呈します。

優秀賞:「ステージ」

赤嶺嘉朗太さん
那覇情報システム専門学校

作品説明

がん検診を行うことで、避けられるかもしれない人生の「ステージ」があるのを、周知してもらうことが目的です。

本田亮先生からの講評

極めて完成度の高い作品だと思った。がんの「ステージ」と、歌の世界の「ステージ」という言葉を重ねて、患者にスポットライトを当てているビジュアルに大人のユーモアを感じた。大胆にブルーで統一したデザインもなかなかインパクトがある。最後まで最優秀賞を争ったが、わずかな票数の差は、人間の温もりの差にあったように思う。

贈賞

副賞として賞金1万円を贈呈します。

優秀賞:「検診 行く行く詐欺」

大賀愛子さん
金沢美術工芸大学

作品説明

ついつい後回しにしてしまいがちながん検診。がん検診の優先順位度が高くないため、誰かに検診に行くように促されても「うんうん、行くよ~」と返事をするだけで受け流してしまいがちだと思います。そんな人たちに注意喚起をするとともに、がん検診を多くの人に受けてもらえるようなポスターを目指して制作しました。

本田亮先生からの講評

審査員からも「こういう会話、よくあるよね」と多くの共感があった。「行く行く詐欺」という言葉も軽妙でユーモアがある。日常会話の中でがん検診を捉えた目の付け所も良い。親しみやすくわかりやすいビジュアルを採用している分、デザイン的にシャープに引き締める部分があっても良かったのではないかと思う。

贈賞

副賞として賞金1万円を贈呈します。

優秀賞:「癌はスマホじゃ分からない」

岡庭秀晃さん
長岡造形大学

作品説明

がんの問題は自分だけではなく、周りの人にとっても重要な問題だと気づきました。検診を受けるのは自分自身のためでことを伝えるポスターはたくさんありますが、自分にとって大切な人のためでもあるのだと感じられれば、がん検診に行こうと思うのではないではないかと考え、制作しました。

本田亮先生からの講評

多くの応募作品の中でただ一つのユニークな発想だった。現代社会の中で万能だと思われているスマホ検索をチクリと批判しつつ、実際に行動に移すことの大切さをアピールした視点は面白い。黒をベースにしたデザインもがんを発想させ、シンプルで力強い。受けコピー(「そうだ、がん検診に行こう」)がパロディではなく、自分の表現になると良くなったと思う。

贈賞

副賞として賞金1万円を贈呈します。

入選

大和田なるみさん
(日本大学 芸術学部)
悪性新生物
町田幸乃さん
(桐生大学短期大学部)
早期発見
吉村淳さん
(愛知県立芸術大学)
ご自慢の健康な体
嘉味田隼一さん
(沖縄県立芸術大学)
のんびり長生きしたいから
椵山大樹さん/内木崇博さん
(広告デザイン専門学校)
大人のためのがん検診講座
中村友香さん
(日本大学 芸術学部)
早期発見、ありがとう
大和田なるみさん
(日本大学 芸術学部)
知ること
櫻井麻美さん
(静岡産業技術専門学校)
愛しているからこそ
言うべき言葉
小山田乃英さん
(日本大学 芸術学部)
がんナメとったら
痛い目みるで。
坂倉ひかるさん
(日本大学 芸術学部)
完成するまえに…
横田かおりさん
(京都女子高等学校)
見えるところ、
だけじゃない。
大賀愛子さん
(金沢美術工芸大学)
本当に健康?