第8回がん征圧ポスターデザインコンテスト入賞作品決定

第8回がん征圧ポスターデザインコンテストに多数のご応募いただき、誠にありがとうございました。
高校生以上の学生を対象に公募した「第8回がん征圧ポスターデザインコンテスト」の入賞作品が決定いたしました。このコンテストは、若い世代に「がん」や「がん検診」について知ってもらい、新鮮な発想でがん検診の受診を呼びかけるポスターを作成することを目的に開催しています。
今回の最優秀賞の作品は、全世代が思わず立ち止まり、最後まで読み込んでしまう柔軟な発想とデザインが評価され、満場一致で決定いたしました。この作品はポスターにして、全国の自治体、保健所、病院などで約5万部掲示される予定です。

審査会の様子

審査員 8名(敬称略・50音順)

粟辻美早(グラフィックデザイナー)
猪股研次(厚生労働省健康局がん・疾病対策課課長補佐)
岸田 徹(NPO法人がんノート代表理事)
後藤尚雄(公益財団法人日本対がん協会理事長)
中川恵一(東京大学医学部附属病院放射線科准教授)
廣村正彰(グラフィックデザイナー)
本田 亮(クリエイティブディレクター)
望月得生(公益財団法人日本対がん協会広報グループマネジャー)

応募概要

応募対象者: 高校生以上の学生

募集期間: 2019年12月23日~2020年3月23日

エントリー者数: 477名(男149名/女328名)

応募者数: 219名(男72名/女181名)

応募作品数: 253点

最優秀賞 「悩まず行こう、がん検診。」

堤 翔英さん
早稲田大学大学院先進理工学研究科2年

作品説明

がん検診の受診率の低さ”は"誰も自らががんになるとは思っていない"ことが根本的な原因であると考え、一見がんとは関係がなく誰にでも解けそうな絵しりとりの問題から、がんへの関心へと誘導するデザインにしました。コピーの"がん検診"という文字を見ることで、真ん中の絵ががん細胞であることに気づけるようになっているところが作品の肝であるため、その他のイラストは何であるか直感的に分かるように工夫しました。

本田亮先生の講評

固くなりがちなテーマのポスターを柔らかい発想で仕上げてくれた。審査員全員がポスターの前で立ち止まり、最後までしっかりこのしりとりゲームを楽しんでしまった。ポスターにとって重要な「見てもらう」という最初の難関をクリアして、見事にがん検診の大切さを訴えた。

優秀賞 「がん掛け」

井上裕斗さん
佐賀大学芸術地域デザイン学部2年

作品説明

「がん」と「願掛け」を掛けることで、願っているだけではがんを早期発見することや治療はできないという意味を込め、このポスターを見た人にがん検診に行ってもらえるよう制作しました。

粟辻美早先生の講評

現実と向き合わず、願掛けや神頼みで済ませたい。誰もが抱く心境を上手く捉えた作品。手と手を合わせたビジュアルは、シンプルで軽やかでどこか安心感さえ与える。しかしその手の先に入るコピーが鋭く心に響く。「がん」と「願掛け」を掛けた、とても印象に残る作品だった。

優秀賞 「自覚症状が出る前に」

森澤敦史さん
武蔵野美術大学造形学部2年

作品説明

蚊取り線香は気がついたら燃え進んでいることがよくあります。がんも同様、気がついたら進行していることがよくあります。がんは不治の病と言われていたが医療技術が進歩した現代、がんの大半は治ると言われています。しかし、そのためには早期発見が重要で、自覚症状が出る前にがん検診に行くことが大切です。このポスターを見て、少しでもがん検診に行くことの大切さが伝わったらいいなと思います。

本田亮先生の講評

デザインが可愛くて実にチャーミングだ。知らないうちに進行していくがんという存在を蚊取り線香で象徴し、緑の中で一点だけ赤く燃えているポイントの怖さを伝えた。色使い、レイアウト、全てに大人のアートディレクションを感じる秀作だ。

優秀賞 「ひとつの違い」

藤村遥さん
横浜デジタルアーツ専門学校総合デザイン科1年

作品説明

がん検診に行くことでがんを予防できるように、ひとつの行動で今後が変わるかもしれないということを、「幸」と「辛」で表しています。この 2 つの漢字はひとつ線が入るか入らないかの違いで、相反する意味を持っています。そこをがん検診に行く 一本足す 、行かない 一本足さない 少しの違いで未来が幸せにも辛いことになるということを表現させていただきました。

廣村正彰先生の講評

世界には多くの文字がありますが、漢字は一文字でも意味のある表意文字です。一角少ないだけで意味が逆転する「幸」と「辛」を使い、一回のがん検診がどれほどその後の人生で重要な意味を果たすのかを視覚的に表現できている。

優秀賞 「ふとした瞬間に。」

和田莉奈さん
創造社デザイン専門学校ビジュアルデザイン学科1年

作品説明

何気ない日々が続いていて、自分もいい年齢になってきた。そこでふと未来の自分を考えてみる。もしかしたら見えないだけで病気になっているかもしれない。自分と前向きに向き合う姿勢をカジュアルに描いてみました。

粟辻美早先生の講評

2コマの大胆な構図が印象的な作品。心情を捉えた柔らかい手書きのメッセージが、さり気なく人々そして若者たちの心に届く。主人公のふとした表情、一歩踏み出す足元。イラストの切り取り方、モノクロの表現、シンプルな対比がデザイン性を高めている。

入選

奥村 一生さん
(札幌市立大学デザイン学部1年)
間違い
菅野 淳里さん
(福島県立福島西高等学校デザイン科学科2年)
日常に潜む
沼野 万由さん
(立教女学院高等学校2年)
『秋の確認テスト』
高山 隼輔さん
(岡学園トータルデザインアカデミーデザインビジネス科1年)
未来への一手
栗田 羅奈さん
(岐阜県立岐阜総合学園高等学校総合学科2年)
中身

※学年は2020年3月の応募当時・順不同

※今年のがん征圧全国大会はWebによるリモート開催に切り替えることになりましたが、
ポスターデザイン募集時は宮崎市での開催を予定していたため、作品に会場が宮崎市である
旨の文言が入っている場合があります。

過去のコンテストの様子、入賞作品